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主に東京の東側で暮らしている私の日々を、ごはんやおやつの話を中心につづります。ayanoのblogなのでayanolog。夏の間はかき氷専門ブログ「トーキョーウジキントキ」もやってます。2013年10月に、はてなDiaryからHatena Blogへ引っ越してきました。

こんなの初めて(はぁと)なホルモンを銀座で食べた@王十里

神奈川県民が愛するハンバーグを食べに行くはずだったある夜、何がこうしてああなって、何故だか「ここのホルモンは本当に旨いよ」とグルメなおじさまが太鼓判を押す焼き肉屋に行くことになりました。

場所は東銀座、店の名は「王十里(おうじゅうり)」。銀座で焼き肉なんて、いくらあれば足りるのだろうか…と内心ドキドキしながら二階席へ。

 

まずはポッサムキムチと、「ここでは僕、これしか肉頼んだことない」という「特上ホルモン」と「特上ミノ」を注文。

左がホルモンで、右側がミノです。この二つはちょっと変わっていて、メニューに「上記2種は、合わせて2人前からのご注文をお願いします。また、初回のみの受付となり、追加のご注文はお受けしておりません」と書かれていること。

 

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どどーん。写真だとサイズ感が分からないかもしれませんが、なにしろ太い&大きい。ものすごい存在感。今回は4人で行ったので、それぞれ4人分ずつ注文しました。つまりこれで8人分ってこと。

他のメニューは普通に客が自分で焼くのですが、この二つだけはお店のお姉さん(赤いチマチョゴリを着ていて大変カワイイ)が丁寧に焼いてくれます。


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コロコロ…じゅうじゅう…

見ているうちに特選ホルモンは人の指かなにかに見えてきますが(指にしては太すぎるけど)、指が焼かれていると思うと怖いのでそれ以上考えないようにする。

お皿で出てきた時には感嘆の声を上げてしまうほど太いホルモンだったのですが、焼いていくうちに細くなっていきます。フランクフルトがシャウエッセンになったくらいの感じ。


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じゅうじゅう…チョキチョキ…(ハサミでミノを切る音)…じゅうじゅう…

 

結構な時間と手間をかけて、焼き上げられたホルモンとミノを食べてみました(かわいいお姉さんが小皿に取り分けるところまでやってくれます)。ぱくりと食べると、口の中に甘さがほとばしる!うわ、うんまああああああああい!そして、甘あああああああああい!

肉汁というかホルモンの脂がジューシーで、思わず「こんなの初めて…(ぽっ)」と呟いてしまった私であります。なにこれ、めっちゃおいしいんですけど。

ハサミでチョキチョキといえばこちらも。ポッサムキムチ、こちらも大変美味。
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もうちょっと食べられるね、ということでハラミも注文。

 
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こちらはホルモン&ミノとちがい、塩コショウだけでさっぱりといただきます。うん、これも美味しい。でもホルモン&ミノほどの驚きはないので、余力があったら注文という感じで良いと思います。


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ビビンパと冷麺。冷麺はスープを凍らせた氷を作っているので、溶けても水っぽくなりません。細くてコシのあるおいしい麺だったなあ。でも、ちょっとお酢をかけたくなったかも…… 

 

そんなこんなで、「こんなの初めて!(はぁと)」と思わず声が出てしまうくらいおいしい、これまでに食べたことない美味なるホルモン&ミノに大満足でお店を出ることになったのですが、お会計のときにもう一度びっくり。お会計、一人1万4000円くらいだった…。普段私が行くホルモン焼きやさんって、ちょっと飲んでも一人3000~4000円くらいなんですよね。

「さすが銀座で焼肉だ……銀座、恐ろしい街……でもホルモンめっちゃ旨かった……」とおののきながら家に帰ったのでありました。王十里、銀座に2店舗あります。高いけどめっちゃおいしいので、よかったら行ってみてください。

 

☆王十里  東京都中央区銀座4丁目8−11 善隣ビル TEL: 03-3538-5866 営業時間:17:00~24:00(日曜と年末年始が休み)

近所にある支店↓

王十里 サランチェ

食べログ 王十里 サランチェ

錦糸町「タイランドショップ」で、休日の午後からタイ料理とビールの幸せ

ある休日、お昼というにはちょっと遅い時間に錦糸町でランチを食べることになりまして。「せっかく錦糸町に来たんだからやっぱりタイ料理かな」と向かったのは、「タイランドショップ」。

錦糸町はタイ人が多いそうで、おいしいタイ料理店がたくさんあるんですが、大勢入れる大型店といえば南口の代表店が「ゲウチャイ」、そして北口の代表店が「タイランド」。どちらもおいしいしメニュー豊富、「おいしいタイ料理が食べたいです」と言われたらまず間違いないお店。

で、今回行った「タイランドショップ」は、北口「タイランド」のすぐ近くにあるタイ食材ショップ。ショップなんですが、店の一部がイートインになっていて、お食事もできます……というお店。気のせいか「タイランド」よりも「タイランドショップ」のほうが、より現地っぽいお味で、料理の味も辛さも日本人仕様になっていない感じがします。


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「まだ外は明るいけど、ちょっと飲んじゃおうか……」ということで、シンハービールの大瓶を頼んでカンパーイ。そう、シンハーの大瓶があるんですここのお店。うれしい。手前はヤムネームだったかな?ソーセージを和えたサラダです。すごくおいしいけど、かなり辛い唐辛子が割と容赦なく混じっているのでご注意を。


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ソフトシェルクラブを揚げたもの。これもおいしかったなー! 


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チャーハンです。辛くないので安心。 


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汁なし麺を、メニューにある中華麺ではなくセンレックで作ってもらったもの。ここのお店に限ったことではないですが、タイ料理店では、麺の種類を変えるとか、肉の種類を変えるとか、メニューにないアレンジも相談すれば大抵聞いてもらえるので、気になったらオーダー時に聞いてみるといいですよ。 

東京のタイ料理店って一皿が結構な大盛で値段も高め、ということが多くて、4人くらいいないといろんな種類を食べられない……ということも多いですが、タイランドショップの料理はほとんどが500~800円程度。料理の量もそんなに多くないので、1~2人でふらっとごはんを食べるにはとてもぴったりなお店です。


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近所のタイランドもいいお店ですが(ここに行った翌週にタイランドにディナーに行きました)、タイランドショップはまた違った雰囲気で大好き。軽くタイ料理をつまみながらシンハービール、とかかなり幸せです。また、もともとはヌードルショップだったので、麺メニューはとくに充実。一人ならフラッと行って麺を食べてサッと出る、のもおすすめです。

 

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宗家ガムジャタン@新大久保

今日の格言:「肉は骨の周りが一番うまい。」

……先日、高校時代の友人&その息子くんと、新大久保へ行ってきました。「宗家ガムジャタン」という韓国料理店で、店名の通りカムジャタンが看板メニューです。

カムジャタンとは、赤くて辛いスープでジャガイモと豚の背骨を煮込む鍋料理だと思ってたけど、ここは赤白選べるようになっています。この日食べたのは、白い、辛くないスープを使ったカムジャタン。うん、これはこれでおいしい!


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でも食べてるうちにやっぱり物足りなくなって、刻んだ青唐辛子を追加注文。いっぱい振りかけてみたけど、あれぇ、全然辛くない…(^^;)

白いカムジャタンで始めて、途中で辛味を足して辛い(赤い?)カムジャタンにすることもできるみたいですね。次はそれも試してみたい。


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 季節限定メニュー、牡蠣入りのキムチ。これ、うんまーい!生牡蠣好きな人なら必食ですよ。キムチ部分もすばらしくおいしい。おすすめ。


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チヂミを頼んだら思いのほか厚みがあって、ホットケーキみたいなのがやってきました。初めて食べるタイプ!チャプチェもむっちりした食感で甘くておいしいです。

写真を撮り忘れたんですが、面白かったのはスフレみたいな玉子焼き。小さな丼?に入ってでてくるんですが、ロシア料理のパイ皮をかぶせたスープみたいにこんもりしてるの!面白いしおいしい。

わたし、大久保でカムジャタンというと「松屋」しか行ったことなくて、このお店は初めて来たんですが、カムジャタン以外の料理も美味しかったです。こじんまりした、でも賑やかなお店です。お店の人も優しくて、気持ちいい接客でしたよ。おすすめ!

そういえばカムジャタンのテイクアウトもできるということでした。優しいお味なので、家族へのお土産もいいかも。

 

☆宗家ガムジャタン 〒169-0072 東京都新宿区大久保1丁目12−28 電話: 03-3205-9555 営業時間:17:00-05:00 (平日)、15:00-03:00 (祝日,休日)

 

 おまけ:

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阿佐ヶ谷で、落語と鶏のバレンタインデー

2月が終わっちゃう~!(このエントリを長々書いてたからだよ!とセルフツッコミ)というわけで、2月の話題を駆け込みで更新。

今年のバレンタインデーは、落語&浪曲を聞きに行ってました。こんなの。 

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左から、笑福亭べ瓶(しょうふくてい・べべ) +玉川太福+桂三度「福福三三」というイベントです。会場が小劇場(ザムザ阿佐ヶ谷)というのも面白かった。

ベ瓶さんは笑福亭鶴瓶の最後のお弟子さんで、台湾で落語をやる(中国語で!)という面白い取り組みをしている人。そして、桂三度さんは元・世界のナベアツさんです(懐かしいw)。

べ瓶さんと三度さんはいつも「ベベサンド」というイベントを定期的にやっていて、私も以前一度見に行ったことがあるのです。そのときはベ瓶さんも三度さんも同じくらい面白かったんだけど、この日はべ瓶さんの圧勝だったなぁ(三度さんは創作ネタだったからちょっと不利かも。落語というより漫才向きのネタだったし)。

べ瓶さんが演じたのは「らくだ」という演目で(調べたところ、上方落語の古典らしい)、トリにふさわしい大ネタでありました。登場人物多いしかなり難しいと思うんだけど、ものすごい演技力。しゃべりもだけど、何しろ表情がすごかった!顔芸!!(違)

で、べ瓶さんも良かったけど太福さんの浪曲もめっちゃ面白かったのですよ~。荒川区の銭湯を題材にした創作ネタで、げらげら笑いっぱなしでした。オチに出てきた銭湯、私行ったことあるよ……。まさかつぶれちゃったとは。浪曲って初めて聞いたけど、面白いのは面白いんですねえ。というか、現代ネタがあると思わなかった。びっくり。

この日はバレンタインデーということで、二人だとチケットが割り引きになるうれしいサービス付き。別にカップルじゃなくてもOKということなので、ありがたく友人と二人で落語&浪曲を堪能したのでした。

 

「面白かったね~!」と言いながら、帰りは通りかかって気になった焼き鳥やさん?鶏料理店?の「神鶏」へ。ここ、安くておいしかった!


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 パクチーたっぷりサラダ。水菜も多かったのでそれほどパクチーたっぷりではないけど、でもおいしい(写真ブレててごめんなさい)。


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焼き鳥はかなり大ぶりでお値段安め。私は食べなかったけど、白レバーもあります。あと、写真撮り忘れちゃったけど、「とりかわ」があったので思わず注文!おいしかったです。私が食べたのは多分、新宿の「はじめ屋」に続き二回目。博多ではメジャーな串らしいです。


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えーとこれはなんだっけな、大判山賊揚げだったかな、多分……。ほんとは「鶏の半身揚げ」を頼みたかったけど、残念ながら売り切れだったんです。他にもチキン南蛮とか唐揚げとか、鶏肉ガッツリメニューはいろいろあります。 


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そして〆は水炊き。期待してた白濁スープとはちょい違ったけど、でもこの鶏スープもおいしかった!一人前から注文できて980円とお手頃価格でしたよ。 

阿佐ヶ谷駅からすぐ近く、安くておいしくて良いお店でした。落語&浪曲は面白かったし、鶏料理も楽しかったし、会社帰りに楽しいバレンタインデーでありました♪

 

☆神鶏 阿佐ヶ谷店 東京都杉並区阿佐ヶ谷北2-1-7 TEL:03-6886-4788 営業時間:17時~5時(日祝は0時まで)、年末年始以外無休

 

おまけ:一ヶ月近く寝かせてしまったエントリはこちら。サクッと書くつもりが6500字……(アホや……)

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とりかわがおいしかったお店はこちら。

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最近食べた水炊きで一番おいしかったのはこちら。

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阿佐ヶ谷といえば「イズミル」「豚八戒」「シンチェリータ」「うさぎや」かなと(個人的見解です)

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今さらですが……2016年に観た映画を振り返る【後編】

大変!もう2017年の2月が終わっちゃう……(震)というわけで、2016年に映画館で見た映画全12本の感想を駆け足でまとめた「今さらですが……2016年に観た映画を振り返る【前編】」に続き、2016年に観た映画の感想日記の後編です(我ながら今さらすぎる……)。後編では「これが2016年のマイベスト」と思う3本と、次点のもう1本、合計4本の感想をまとめたいと思います。

私、映画を見た直後に感想をツイートするようにしています。大抵の映画は1~2回ツイートすれば大体の感想はまとまるのですが(280文字あればまとまるってことですね)、面白かった映画や琴線に触れちゃった映画はどうしてもツイート数が多くなりがち。以下4本、当時ツイッターやその他のところに書き散らした感想をもとにまとめました。

●【1位】シン・ゴジラ

https://www.instagram.com/p/BIsPYHZDT4h/

シン・ゴジラ観てきた!ゴジラ知らない私でもめっちゃ楽しめた。エンドロールまで面白い~。マジで実写版エヴァだった。使徒だね(笑)。舞台が東京なのがまた素晴らしい!都庁職員は観るべし。ネタバレしたくないけど一言だけ叫ばせて。在来線~!w

 

2016年に見た映画、1位は「シン・ゴジラ」です。映画館で3回観ましたが、もう2回くらい観ても飽きずに楽しめただろうな、多分。見た直後の感想を一言でいうなら、無人在来線爆弾最高すぎかよ」ですかね。実際、上のInstagramの投稿でも「ネタバレしたくないけど一言だけ叫ばせて。在来線~!」って叫んでますし(笑)。もう今さらネタバレしても怒られないと思うので書くけど、山手線、京浜東北線、中央線、ほかにもあったっけ?JRの色とりどりの車両が東京駅に突っ込んでいくシーンはもう最強に最高でしたよね。そのための東京駅。東京駅の駅舎&線路の上に立つゴジラは最高に絵になっていた。

JRだけじゃなく、京急もしっかり活躍してました。というか京急ってこういうところで協力的な感じがします。だからファンが多いんだろうなあ、などと思ったり。

あとは……いやぁ、いろいろとエヴァでしたねえ。くどいくらい。ゴジラが使途だったとはなあ。「エヴァじゃない」という感想もいくつか見かけましたが、私の中では完全にゴジラでありながらエヴァの世界観。見に行く前に「庵野さん、ゴジラ作ってないでエヴァンゲリオン映画版をはやく完結させればいいのに……」なんて思ってしまってスミマセンでした。逆に私の場合、ゴジラ要素がまったく分からない(これ以外のゴジラ映画を見たことがない)のが悔しかったんで、どこかでゴジラの補習をしないとなあと思っていたんです。でも、結局初代ゴジラを見ないまま年を越してしまった……。

全体的に情報量過多な映画で、気になるポイントもたくさんあって、初見の時は消化しきれなくて「???」って感じでした。初回見たあとに一番誰かと話したかったのは、エンドロールのこと。長谷川博己石原さとみ、あと竹野内豊だっけ? 主演三人だけ特別扱いだった他は3列でズラズラズラズラと役名もなく名前だけが表示されていましたが、あの中に「えっ、どこにいたの?!」という人がいっぱいいて、初見時はあれを見ながら内心「えっ?えっ!誰っ?どこっ?」と思っていました。一番最初にあれっと思ったのは同じ列に出てきたKREVA。他にもミュージシャンぽい人の名前を見た気がして、「あれ?もしかしてミュージシャンも結構出てるの?どこにいた?」と思ったのですが、その十数秒後に二人並んで「小池百合子枝野幸男」の文字が。花森防衛大臣はどうみても小池百合子オマージュだったし、枝野幸男っぽいキャラもいたということでしょうか……と思ったけど、311のときの対応についての情報提供だったみたいですね。あと「えっ、どこにいたの!?」と思ったのは前田敦子(冒頭の海底トンネルのシーンで逃げてる女の子だったらしい)。そして本当の特別扱いは、野村萬斎だったという……w


あと私の周りで盛り上がってたテーマは石原さとみの英語はアリかナシか」。私は彼女は、エヴァンゲリオンのアスカ(でもちょっとミサト風味)の立ち位置だったと理解してたので、いろいろ「ヘン」でもあまり気にしなかったんですよね。実写だけどアニメキャラだから。ボリュームのあるロングヘアをやたらなびかせてたのもアスカっぽいし(そして市川実日子綾波レイっぽい立ち位置かな、と)。

長々書いたわりに内容がなくて自分でも悲しくなってきますが、観てしばらくの間は、熱病のようになって、会う人会う人にシンゴジラの話をしてましたね。感想を話し合ったり、いろんな人の批評や感想ブログを読むのも楽しかった~。文句なく2016年No.1映画だったと思います。そういえば石破茂までブログにシン・ゴジラの感想を書いてましたよね。超まじめなやつ(笑)。

blogos.com

そうそう、2017年2月に改めてこの映画を振り返って思うのは、「今の高橋一生ブームはここから始まったよなぁ」ということ。かなり印象に残る役柄で、シン・ゴジラをきっかけに彼を認識した人も多かったんじゃないかなと。個人的には2016年冬にドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」を見ながら「ヒラマサ役は星野源じゃなくて高橋一生が良かったんじゃないかなあ」と思っていたクチなので、昨今の高橋一生ブームにはちょっと驚いています。

 


【2位】この世界の片隅に

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2位は、こうの史代原作のアニメ『この世界の片隅に』です。シン・ゴジラと並んで1位が2本にしようかとも思ったのですが、一応2位ということで。限りなく1位に近い2位です。見ている間、何度も泣きそうになってしまい、ずっと我慢してたら頭が痛くなっちゃった。そしてそして、能年ちゃんをキャスティングした人、素晴らしいな……。

これ、テアトルシネマ系の配給だったんで、ずいぶん前から予告編は見ていたのです(普段からよくテアトル系で映画を見てるので)。最初、無料チケットを持ってる新宿テアトルで見ようとしたんだけど、人気すぎて全然席が予約できず、放映する映画館が増えて渋谷ユーロスペースでもやるようになったのでようやく見られたという作品です。

予告編を見ていた時点では、「戦争物なんだろうなー、舞台が広島ってことは原爆モノかなぁ。能年ちゃんは好きだけど、それならあんまり見たくないかな……」と思って、正直敬遠していました。でも、まわりの人たちがあまりに絶賛するので、見に行ったわけです。先入観を捨てて見てよかった。戦争の話も、原爆の話もしているけど、だけど戦争物でも原爆物でもないんだよね、この作品は。

戦争って自分の日常からは遠いというか、“歴史”に近い存在になりすぎていて、「日本の現代史において、かつて戦争をしていた時代があった」みたいな感覚になっていたのです。でも本当は、普通に日常を送っている中で戦争が始まって、それぞれに不便や我慢を強いられてる……という感覚のほうがリアルだったんだろうなと。今の私たちの生活と本当はつながっているのに、そういう感覚がなんというか、肌感覚としてなかったんですよね。それに気付いたとき、物語がぐっと自分に迫ってくるというか、ものすごくリアルに輪郭をもって頭の中で再構築される感覚が、心地よかった。

最初はただストーリーを追うだけだったけど、途中から「すずさんはおそらく、私の祖母と同世代だ」ということに気付いて、帰りは亡くなった祖母を思い出しながら渋谷の街をふらふら歩いて帰りました。私の祖母は浅草生まれで、使用人がたくさんいる大きな洋品屋のお嬢様だったらしいので、多分すずさんとは全然違う日常を送っていたのだろうけれども……。

映画を見終わってすぐ、原作を買って読みました。原作に極めて忠実に映画化されていること、でも原作で詳しく語られている遊郭のリンとのエピソードだけが意識的に減らされているのが一番の驚きだったかな。映画以上の情報量なので、映画を見て良かったと思う方には原作を強くオススメします。

あと、劇場ではパンフレットが売り切れていて買えなかったので、そういう方にはこちらをオススメ。

この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック

この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック

 

 「この世界の片隅に」は、一回見ただけなんですよね。感想を書いてたら、また見に行きたくなってきちゃった。普段の自分なら多分あまり見に行かなかったタイプの映画だと思うのですが、そういうので大当たりしたという意味でもとても印象に残った作品です。"アニメーション"という言葉の原義(animate)は「命を吹き込む」ということで、そういう意味で正しく原作のマンガを動かし、声をのせることで命を吹き込んでいるのだな……と思いました。アニメ映画を見てこんな気持ちになったのは、正直初めてです。


【3位】SCOOP!

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1位「シン・ゴジラ」、2位「この世界の片隅に」はネットでもめちゃくちゃ話題になっていたので同意してくれる人も多そう。「3位は『君の名は。』あたりじゃないの?」と言われそうですが違います。前編にも書いたけど、私、全然ツボらなかったんですよね、あれ。

というわけで第3位はというと……大根仁監督、福山雅治主演の「SCOOP!」です。「え、それ、観てない」という人も少なからずいそうですが、これ、めちゃくちゃ面白かった!映画の醍醐味をギュッと凝縮したような、本当に面白い映画でしたよ。

わたしはこれ、公開から大分経って、やってる映画館も大分減ってから観ました。福山雅治は別に好きじゃないし、しかもパパラッチの話だしなぁ……と思って気が進まなかったんですよね。大根監督がTwitterでツイートしまくっていたのを見てなかったら、多分観にいかなかったと思う。んで、見終わった直後の感想は一言、「もっと早く観ておけばよかった!」という後悔でした。これ、めっちゃ良かった……!興奮して、映画見た後にツイート連投しまくってしまったので、以下それを再構成して載せますね。

 ↓ ↓ ↓ 

実はわたくし、福山雅治がいいと思ったことが人生で一度もなかったのです。イケメン嫌いだし。ああそれなのに。「SCOOP!」を見て、生まれて初めて福山雅治がかっこいいと思ってしまったよ…くたびれた中年なのに!ヒゲ生えてるのに!カメラマン補正ズルイ‼︎あんなん、二階堂ふみも吉田羊も惚れるわ…。

そう、メインキャストがみな素晴らしいのです。この3人と滝藤賢一、そしてリリー・フランキー。まったく、胡散臭いオッさんを演じさせたらリリー・フランキーは最強だよね。

SCOOP!は、くたびれた堅気じゃない商売の中年男と、若い女の物語。観ながら思い出したのは角川映画の「探偵物語」でした。松田優作福山雅治薬師丸ひろ子二階堂ふみ。昔見たときは薬師丸ひろ子の立場で見てたけど、今は福山雅治と吉田羊の気持ちで見られるようになった。大人になるってそういうことだ…。

観る前は「パパラッチの気持ちなんて分かんないし、写真週刊誌の鉄火場みたいな現場なんてさすがに知らないしなぁ」と思ってたけど、そんなの関係なく引き込まれた。ああいう容赦ないやりとりとか、女子の扱いとか、ハチャメチャな人たちとか、今の出版社には居なさそうだけどね。真面目なエリート編集者多いし。

さんざん下世話な話(下ネタ多め)をテンポよく重ねて盛り上げておいて、途中から綺麗なシーンだの衝撃的なシーンだのうるっとくるシーンだのポンポン突っ込んできて観客を泣かせるのずるい…!映画館のあちこちで笑い声や泣き声が上がってた。うう、面白かった。なんという“やられた”感。あとエンドロール。協力とか提供とかいろんなクレジットを「へ~」と思いながら見てたんですが、「差し入れ提供:TENGA」に笑いました。そんな差し入れってあるんですね…(笑)。

……とまあ、こんな感じ。我ながら興奮しすぎ(笑)

一つだけ出版業界の端っこにいる人間らしい感想を言うなら、あのクラスの雑誌(映画のモデルになっている編集部はFLASHとかFRIDAYあたり)で「目指せ30万部」は寂しいねぇ…と思いました。今、総合週刊誌の発行部数ってあの程度なんだっけ?と思って調べてみたら、FRIDAYが25万。たぶん今週刊誌で一番数が出てるのが週刊文春で66万部、週刊新潮で45万部でした。そうか……結構リアルな数字だったんですね……。


【次点】永い言い訳

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シン・ゴジラこの世界の片隅にSCOOP!と3本で終えても良かったんですが、もう一つどうしてもこのグループに加えたかったのが「永い言い訳」。気がついたら後編で紹介している4本全部邦画ですよ。まさかこんなに邦画が豊作だと思わなかったよね、2016年。

永い言い訳の主人公は、テレビにもよく出ている人気者の小説家(本木雅弘)。しかし彼は遅咲きで、売れるまで長いこと腕の良い美容師である妻(深津絵里)に養ってもらっていた。妻は、学生時代の友達と一緒にスキー旅行に出かけるが、乗っていたバスが崖から落ちて、事故で亡くなってしまう。そして妻が亡くなったそのとき、主人公は若い女性編集者(黒木華)と不倫の真っ最中だった……。

妻が事故死。普通ならショックでごはんが喉を通らなかったり、妻の思い出にひたったり、家の中にあるあれこれにいちいち妻を思い出したり……としそうなところなのに、主人公は一切そんなことがない(びっくり)。ひどい男だしあまりに自分勝手だし……というのが延々描かれます。凄いなと思ったのが、妻の葬儀が終わったあとで、主人公が自分の名前をエゴサーチするシーン。名前と一緒に検索していたワードが本当に自己中というかナルシストで…ひどいんだけど「これは自分だ」と思ってしまう人もいるかもしれないし、そういう人にはグサグサ刺さる映画なのではと思うわけです。

西川美和監督は、こういう人のいやらしさとか意地の悪い部分を描くのが本当にうまい。普通ならスルーするような心のひだ(の嫌なところ)を丁寧に丁寧に描き出すのが上手だよなあと思うのです。でも、人の意地悪な部分を描きながら、ベースの部分では人間が好きなんだな、というのが感じられる描き方なので、後味が悪くないんですよね(優しい人なんだろうなあ、と会ったこともないのに勝手に思っています)。

で、そんな主人公は、妻と一緒に事故で亡くなった妻の友人の遺族と出会うわけです。主人公とは逆に、愛する妻がこの世から消えてしまったことに未練たらたらな男と、小さな子ども達。この男を演じているのが、私は最後までずーっと「キム兄木村祐一)」だと思っていたのですが、違いました……竹原ピストルでした……スミマセンスミマセン。よく見たら全然似てないし。


竹原ピストル /よー、そこの若いの (Short Ver.)

ちなみにこれ、西川監督が書いた小説が原作で、それを自分自身が監督するという珍しい映画化パターン。原作の小説では複数の登場人物の視点で話が進むため、もっといろんな人の心の中を覗けるようになっています。特に、妻の視点が詳しく書かれているのがいい。原作もすごくいい小説です。Kindleで買ってあっという間に読んでしまいました。おすすめ。

永い言い訳 (文春文庫)

永い言い訳 (文春文庫)

 

 

 ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

……ということで、延々と書いてきましたが、振り返ってみればなんと、1~3位&次点の全4本、すべて邦画でした!!!自分が見た映画の振り返りは結構長いことやってるんですが、こんなこと初めてだ……。良かったら、この4本以外に去年見た映画の感想もまとめてますのでご覧ください。

ayano.hatenablog.jp

 2015年以前はこちら。

ayano.hatenablog.jp

ayano.hatenablog.jp

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新国立美術館の「数字の森」、めっちゃ綺麗でした!

六本木の新国立美術館、つい最近できたばかりと思っていたら何と開館10周年なんですね。開館10周年を記念して展示されたインスタレーション「数字の森」を見てきました。おおお、綺麗だ~!!!

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天井から6万点の数字がぶら下げられているという作品です。設営、大変だったろうなあ……w

 

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作品を手がけたのは、フランスのエマニュエル・ムホー氏。45歳の女性建築家・デザイナーで、色を三次元で見せる作品作りを続けており、「ABC Cooking Studio」のデザインも彼女が手がけているものだそう。言われてみれば色使いが似てる。 


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ここの展示で写真撮影OKって珍しいよね。みんな熱心に写真を撮っていました。しかも入場無料で、なんだか申し訳ないくらい。とってもたのしかったですよ。

 

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ぼんやり数字を眺めてただけで終わっちゃったけど、実は「隠れてる女の子とネコを探す」というお楽しみもあったみたいですね。気付かなかった~!!!!(残念)詳しくはこちらの記事を。

withnews.jp

新国立美術館といえば、近くにこんなお店があったなあ。

ayano.hatenablog.jp

 

最近そういえば美術館・博物館ネタを全然ブログに書いてなかったです。ここじゃないけど、もう一つ六本木の大きな美術館で見たコレ、もう4年近く前になるのか……(遠い目)

ayano.hatenablog.jp

 

蒲田ミ・レイでベトナム料理新年会

今さらですが……2016年に観た映画を振り返る【前編】」の後編が意外となかなか書き終わらないので、その前にちょっと、写真中心のごはん日記を。

 

私以外は全員「食」にまつわる本を出したことがあるという著者&編集者さんたちと新年会することになりまして。「どこがいいかな」と相談されて、蒲田のベトナム料理店「ミ・レイ」の話をしたらとんとん拍子に話が決まりました。

そんなわけで、食のプロ+単なる食いしん坊(私のコトです)のミレイ新年会の様子を、以下写真でご紹介。写真はすべて、HuwaweiのAndroidスマートフォン「P9」で撮っています(最近、めっきりデジカメを使わなくなった…)


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まずはベトナムビールの「333(バーバーバー)」 でカンバーイ。

●前菜系いろいろ

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「小エビ載せ蒸し米粉って何だろうね?」と頼んでみたら登場したのがこれ。香港の腸粉みたいなもちもちの皮の上に「なます」のような甘酸っぱいさっぱり野菜。これは良い前菜だ。


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揚げ春巻き、大好きです。小ぶりでサクサクなやつを、たっぷりの生野菜とともに。

 

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生春巻きはエビ、魚、肉の3種類。たれが2種類あります。 


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ここに行くと必ず頼んでしまう、バインセオ。ベトナム風お好み焼きと訳されることが多いけど、こんなに葉っぱたっぷりだし、あまりお好み焼き感はないかなあ。大好きです。 

 

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「 エビのココナッツジュース蒸し」という名前にそそられて頼んでしまったメニュー。殻付きのエビがぷりぷりあっさり蒸し上げられています。ソースがちょっと変わってるけどマイルドなお味。エビが嫌いな人以外は好きなはず。

ベトナムスープ祭り 

さて、この新年会の幹事はスープ作家の有賀薫さん(Twitter / note)。「スープはやはり頼みますよね?」「マストでしょう!」とスープを注文。

しかしベトナムの……というかミレイのスープは珍しいものが多くて迷う!悩んだ末に二つお願いしたのがこれ。

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にがうりのスープ、880円。ゴーヤと叩いたエビかな?すごくあっさり味で体に優しい味です。思ったより苦くない。 


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唐辛子を漬けたナンプラー(多分)を小皿に出してくれて「お好みでどうぞ」と言われたので、取り分けたスープにふりかけてみました。おお、優しくふわんとした味のスープだったのが、輪郭がシャッキリして別の顔に。これも美味しいなあ。 

 

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もう一つ頼んだスープが「魚とパイナップルのスープ」1500円。「どんな味なのかまったく想像つかないね」といいながら頼んだのですが……こ、これは初めて食べるおいしさ!めっちゃおいしいです。

パイナップルは生のパイナップルです。酢豚の缶詰パインみたいに「あってもなくてもいい」という存在ではなくて、パイナップルの甘みと酸味がスープの味の決め手になっているのが面白い。予想以上に具がたっぷりでボリューミー、もしかしたらメインを張れる一品でした。あっさり味なんだけど複雑、説明が難しいおいしさ。ああ、思いだしたらまた食べたくなったぞ。 

ちなみに、頼みたかったけど頼めなかったスープはほかに「海老とパイナップルのスープ」(多分「魚とパイナップルのスープ」に似てる)、「豆乳とトマトのスープ」、そして最後まで頼もうかどうか迷った「山芋のスープ」。ね、どれも気になりませんか?

 

●メインもいろいろ食べましたよ

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「牛肉ダラート風炒め」という、こちらも名前が気になって頼んだ一品。ダラート風、はトマトを使った、という意味なんだそうです。中華料理をベトナム式に再解釈した感じの一品で面白い。 


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鶏肉のレモングラス炒め。これがですね……見た目地味なんだけど、めっっっっっちゃくちゃおいしくてですね……!!!(力説)

この頃には私、相当満腹だったんですが、いつまでもこれをつついておりました。自分で作れない味(組み合わせる調味料の想像がつかない)のおいしい料理が楽しめるのって、エスニック料理を食べる幸せだよね。

 

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米麺の炒めたやつ(メニュー名失念)。麺は乾麺を戻しているそうですが、独特の食感でぷりっぷり!噛むと、歯を押し上げてくるような弾力なんです。 

 

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デザートは、チェー2種類とバナナのおしるこを。写真撮り忘れたものもあったみたいですが、数えたら5人で11品頼んでいたそうです!(食べ過ぎw) 

久しぶりのミ・レイ、めっちゃおいしかったなあ。普段は私がメニューを見て注文を決めることが多いので同じものを何度も食べることになりがちなんだけど(ついつい……) 、この日のみなさんはメニューを見て面白がっていろいろ頼んで織られたので、私も初めて食べるものがいっぱいで、すごく楽しい&おいしい新年会でした。食いしん坊、万歳!

 

●この日新年会でご一緒したみなさまが関係している本(どれもオススメです!)

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今さらですが……2016年に観た映画を振り返る【前編】

ご無沙汰しております!このayanolog、前回更新してから、なんと1ヶ月半も放置してしまっておりました。今更ですが明けましておめでとうございます(とっくに松の内も明けておりますが)。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

https://www.instagram.com/p/BO1UsLYAjcH/

年の最初の更新というこということで、初詣で引いたおみくじの写真を。きょ、凶ですか……鶴岡八幡宮、厳しいですね。。。その前に寄った円覚寺建長寺で引けば良かった(涙)

……なんてトンチキな挨拶はこの辺にして。昨年は我ながらあきれるほどブログ更新をサボりすぎておりました。仕事が忙しかったわけでもなんでもありません。むしろ暇だったんだけど、暇な分パソコンに向かわなくなっちゃったというか。「隙間時間を見つけて書く」という習慣が完全に消えちゃってたんですよね。
 
実はこのブログには2015年からの下書きが山のようにあって、さらに昨年12月には「これはブログに書いて残しておきたい!読んでほしい!」と思うことがいろいろあったのです。読んでいる方からすれば「何を今更」だろうと思うのですが、下書きたちを成仏させてあげたいし、なにより書きたいこと、伝えたいことは今更とはいえブログに書いていきたいなと思う次第。
 
……長い前振り失礼しました。ということで、「今更だけど書いておきたい2016年ネタ」第一弾、2016年に観た映画を振り返りたいと思います。タイトル+簡単なコメントで。基本は映画館で観たものです。
 
  • 「完全なるチェックメイト…冷戦時代のアメリカ、NYはブルックリン生まれのチェスの天才、ボビー・フィッシャーを描く。天才とナントカは紙一重なんだなと言ってしまうと身も蓋もないけれど、人智を越えた世界を覗き見てしまった天才は精神がもたないものなのかもね…観てたら無性に『3月のライオン』を読みたくなりました。原題は「porn fisher」だそう。
  • マッドマックス 怒りのデス・ロード(2回目、リバイバル上映)…ストーリー分かってる分、細かいところが楽しめて初回より面白さ倍増(以上)、通う人の気持ちが分かる。六本木ヒルズのTOHOシネマズ初めて行ったけどいいね!3Dだけど自分史上最高に見やすかった&ドルビーアトモス音響いいわー。堪能した♥
  • 「マジカル・ガール」…シュールな映画だとは知っていて見に行ったんだけど……後半の怒濤の展開に口あんぐり。えっえっ、えええええ!みたいな。スペイン映画って久しぶりに見たなあ。
  • サウルの息子ハンガリー映画。3Dとか4DXとかとはまた違う形で、観客が臨場感を感じられる映画。ただし、見せられるのはアウシュビッツという名の地獄……。撮影手法もあって、見ていると酔ったような変な感覚に襲われます。「ゾンダーコマンド」って言葉を、この映画で初めて知りました……。映画を見ながら、去年(2015年)行ったイスラエルのことを、そしてISなどイスラム原理主義のテロリストたちのことを思う。ただもやもやと考えるだけで、結論は出ないんだけど。
  • 「マネー・ショート」…前評判ほど面白いと感じられなかった。よくできてるとは思うんだけど、「ここで笑え」というポイントでいちいち笑えず。サブプライムローン問題の基礎知識があるはずなのに、それでも私はピンと来なかったので、単に趣味の問題だと思う。
  • リリーのすべて…イヌ可愛い…ってそこじゃなくて。いい映画だった。役者が素晴らしいし、映像も美しいし。どうしても奥さん目線で「ゲルダ可哀想…切ない…。゚(゚´Д`゚)゚。」と思ってしまうけど、リリー役の俳優さん凄いね。視線や手、指の先まで、男と女の間を行き来しているのがよく伝わる演技力。エディ・レッドメインの名前をこれで知りました。「観て良かった……」と直後は感動に浸ってたのだけれど、一晩経ってみると「映画としては最高に綺麗だけど、綺麗事すぎないか?」とか「あれは妻の愛じゃなくて母の愛なのでは」と疑問も出てきたり。完全にゲルダ視点で、リリーの心が一切描かれてない脚本なんだな、とかややモヤモヤ…いろいろ言いたいことはあるけど、でも、やっぱりすごく良い映画。
  • 「君がくれたグッドライフ」…難病の38歳男性が、友達と自転車旅行へ行く。目的地は安楽死が認められているベルギー。楽しい旅は、実は命を絶つための旅だった。主人公は本当に最後、安楽死をするのか、しないのか……?観ていると色々考えてしまうし、笑えたりホロっとしたり悲しくなったりと感想が難しい映画。良い映画なのは間違いない。でも万人には勧めづらい。そして思いがけず、ヨーロッパの美しい風景を堪能できた。
  • 「デッド・プール」…よくできているし、一般には面白いんだろうと思うんだけど……うーん、好みではなくて、笑えなかった。でもあれを実写で作るのがアメリカだよね。日本人なら絶対アニメにすると思う。第4の能力(だっけ?観客に話しかける)というのもそれほど斬新に感じなかったんだよな~。あと私、「X-MEN」をちゃんと見てないから細かいところが分からない、というのもあるかも。
  • 「疑惑のチャンピオン」ツール・ド・フランスで前人未踏の七連覇を成し遂げたランス・アームストロングを描いた映画。「自転車業界ってこうなんだー」とかいろいろ細かいところが面白かったけど、完全にランスはクロっていう前提で描いてるのがちょっと気になった。まあ、原作がそういうスタンスなんだろうけど。
  • 「月光」…性暴力被害を真正面から描いた映画。こういうのは男性に観てもらわないとどうしようもないんだけど、どうなんだろう、どれくらいの男性が観たんだろうか。映画はずっと被害者視点で、フラッシュバックするシーンとかは非常にリアルに描かれている。でもたぶん、それでも「美人だから襲われるんだろう」とか「逃げようと思えば逃げられたんじゃないか」みたいなことを言われてしまうのは変わらないんだろうなあ。でも、こういう映画が公開されたことには大きな意義があると思うのです。最初の一歩として、価値ある映画。男性の感想が聞きたいな、やはりこれは。
  • 君の名は。…言わずと知れた2016年の大ヒット映画。なのですが……私はほとんどツボりませんでした。残念!「絵がきれいだねー」とか「よくできた映画だねー」とは思ったものの、それ以上の感動はできなかった。前半を丁寧に描いた結果時間が足りなくなって、どうして主人公二人がそれほど惹かれ合うようになるのかの説明が足りてない気がするし。全体的に「後半駆け足すぎないか?」という感想です。以上。
    あ、あとねえ、「これって『転校生』+『シュタインズゲート』じゃないか」とか思っちゃだめですね。昔の作品を知らない若い人のほうが素直に入り込めると思います。最近の映画はさぁ、タイムリープものが多すぎるんだよ。……ってかわいげのない感想ですみません。「私、前にも似たような感想(みんなが絶賛する話題作に感動できない)を書いた記憶があるんだけど……」と思い出したのは、2014年の「アナと雪の女王」。この年は「オール・ユー・ニード・イズ・キル」も見ていて、このあたりから「最近の映画、タイムリープもの多すぎるよ!」と思うようになったのかもしれない。
  • 将軍様、あなたのために映画を撮ります」…感想を一言で言うなら「こんなことがあったのか、信じられない…」でしょうか。韓国の映画監督と有名女優が夫婦揃って拉致され、金正日のために映画を撮る。昔の香港の風景が妙に心に沁みる。あとテープの声は申監督なのかな?日本語上手すぎて…。関係者の肉声テープ&インタビューが中心で淡々と進行するけど(上映中いびきも聞こえたけど)、相当面白いドキュメンタリー。北朝鮮のこと全然知らないけど、日本人拉致もこんな風なのかな…とか考えてしまった。金正日って映画好きだったんだね、とも。

駆け足で12本の感想は以上の通り。このほかにもあったような気がするけど思い出せないのでこれにて終了。あと4本、2016年のベスト3+次点1本の感想は【後編】に続きます。

 

 参考:2015年以前も似たようなことしてるので、良かったら。

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2017年ライブ初めは、福和家presents 『新年会LIVE』@吉祥寺プラネットK

2017年最初のライブは、1月9日に吉祥寺プラネットKで行われた 福和家presents 『新年会LIVE』でした。ササキオサムバンド(Dr.浪岡健司郎、BASS.秋山昇)のほか、 ミサイルイノベーション/ALLaNHiLLZ /びゅーちふるず / 中尾諭介/reading note/Myqp という面々。以下当日ライブ直後のツイートです。

 

 

 

 

 

 

 

 

「無理言ってスミマセン」 というのは、マグカップ(MOONCHILD再結成グッズ)にオサムさんだけでなく、浪岡君&秋山くんにもサインしてもらったことであります。3人のサイン入り!豪華!!でもこのマグカップ、使えなくなっちゃったw

 

●オサムさんのセットリスト(ブログより転載)

1.バーゲンセール(SCRIPT)
2.きいてよ
3.ニッチ
4.イノセント
5.インソムニア

 

羽田空港国際線ターミナルで見たササキオサム20周年ライブが最高すぎてその後の生活に支障をきたすレベルだった

 12月4日、羽田空港国際線ターミナルのTIAT SKY HALL(まさかこんなところにライブ会場があると思わなかった!)で行われた、元MOONCHILD&SCRIPTのボーカル、ササキオサムさんのデビュー20周年記念ライブを見てきました。

一言で感想を言うなら「最高のライブすぎてその後の生活に支障を来すレベル」。ファンの贔屓目じゃないよ、ほんとだよ……。ライブ終了後、会場周辺では感極まってハグを繰り返し、なかなか帰らないファン同士の姿が見られたくらいですもの。

e-talentbank.co.jp

この記事(↑)では「シークレットライブ」とされていた2016/12/4のライブ、どれくらい最高だったのか、当日つぶやいたツイを以下まとめておきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下、オサムさんのブログ(こちら)から借りてきたセットリストです。

Osamu Sasaki Trace of 20 years@TIAT SKY HALL
1.フラグメント
2.Stripe Blue
3.WILD CHERRY
4.選ばれた場所
5.girl friend
6.青春グローリー
7.微 熱
8.フリスビー
9.One Heart
10.Over the rainbow
11.いじわる
12.インソムニア
13.requiem for the man of nomad
14.ある朝
15.Brandnew Heavy Tie
16.FREE, I AM FREE
17.ポータブルロック
18.FULL METAL PAIN
19.Inspiration
20.mortal coil party
21.コミュニケーション
22.トーキングヘッズ
23.Be Free
24.Hallelujah in the snow

アンコール
瞳とじれば
ESCAPE
Brandnew Gear

Vo & G_ササキオサム
G_田口慎二
B_渋谷有希子
Key_河野圭
Dr_濱田尚哉

ゲストミュージシャン
G_秋山浩徳
B_渡邊崇尉
Dr_樫山圭
Sax_松本博志