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主に東京の東側で暮らしている私の日々を、ごはんやおやつの話を中心につづります。ayanoのblogなのでayanolog。夏の間はかき氷専門ブログ「トーキョーウジキントキ」もやってます。2013年10月に、はてなDiaryからHatena Blogへ引っ越してきました。

土門拳の撮った早大生






Waseda University


Originally uploaded by tokyo ayano.

早稲田大学大学史資料センターで「土門拳の撮った早大生」という企画展を見てきました。


若き日の土門拳が撮った、1936年と1937年の早稲田大学政治経済学部経済科の卒業生達。土門拳の事実上初仕事といえる写真の数々は、彼の有名な写真の数々(大判カメラで隅々までピントを合わせて精緻なライティングで撮った、お寺や仏像の写真など)と比べると「全然違う」と感じるかもしれません。


でも私の感想はむしろ逆でした。「ああ、若いころの写真でも、本質は変わらないのだなあ」と。構図の作り方や切り取り方、必要となれば被写体にくっついてしまいそうなあの大胆な寄り方などなど、いちいち土門拳らしさがにじみ出ていて、「ああ、やっぱりこの人の写真が大好きだ」という感想しか出てこない始末。


大学の卒業アルバムなんて、私は買ったかどうかすら覚えてないですが、こんな風に写真を撮られたとしたら絶対大切にすると思うんですよね。論文を書く学生、喫茶店でおしゃべりにふける仲の良い学生、弓道部の練習で弓を引く学生、酒を酌み交わす学生、図書館で勉強する学生……学生達のさまざまな日常が切り取られています。銭湯でゆだってるの図、なんていうのもありました。一見平凡に、でも実に非凡な写真たち。いいなあ、うらやましいなあ、あんな風に撮られてみたい。土門拳のコメントがまた、短いけど実にいいんだよね。


4月になったばかりのキャンパスには親子連れがいっぱい。18歳のあの日、もし風邪薬が効きすぎて寝過ごしていなかったら、私はここに通っていたのかもしれないなあ……などと思ってみたりして。まあ、思うだけなら勝手なのでそう思っておくことにします :-p

#私は当時、早稲田の第一文学科を受けるつもりで願書を出していたのですが、前日に風邪薬を飲んだら寝過ごしてしまって受験できなかったのでした……すでに一つ合格していたので結局そこに行ったんですけどね。

なお、「土門拳の撮った早大生」展は4月22日(土)まで。見たい方はお早めに!なお、日曜日はお休みなのでご注意を。

土門拳の撮った早大生」
期間:2006年3月25日(土)〜4月22日(土)
会場:早稲田大学 西早稲田キャンパス 2号館 1階 企画展示室
時間:月曜から土曜、10時〜17時
休館:日曜・祝日
主催:早稲田大学大学史資料センター
協力:日本カメラ博物館
問い合わせ先:03-5286-1814