ayanologはてな館

主に東京の東側で暮らしている私の日々を、ごはんやおやつの話を中心につづります。ayanoのblogなのでayanolog。夏の間はかき氷専門ブログ「トーキョーウジキントキ」もやってます。2013年10月に、はてなDiaryからHatena Blogへ引っ越してきました。

CCCD問題に苦しむアーティストとマネージャー

この話をすると頭に血が上るので(苦笑),できるだけしないようにしているCCCDなのですが…気になっている話題があるのでメモ代わりに書いておきます。
今日渋谷のクワトロでライブがあるバンドの話です。あと一時間くらいで開演かな?

以前私のサイトが今の形式ではなかったころ、レーベルゲートCD(ソニー版CCCD)を取材しに,SME(ソニーミュージックエンタテイメント)に行った話を書いたことがあります。
そこで少なからず驚いたのが「通常のCDで作品を出すか,レーベルゲートにするか,CCCDにするか,CD-EXTRAにするかという決定権はあくまでレコード会社にあり,アーティストにそれを拒否する権限はない」ときっぱり言われたことでした。

あれから一年くらい経ち,さすがに落ち着いてきた…といいたいところですが,相変わらずAVEX系はほぼ100%CCCD東芝EMI系もかなりの確率でCCCD,SME系列はほとんどレーベルゲートCD2という状態です。

で,今回の話の主役は,カーネーションというグループ。私は正直,聞いたことがなかったりするんですが,私がよく見ているサイトのWebマスターさんが大ファンだったり,今年20周年だったりということで,よく名前は耳にしていました。

彼らの事務所はソニー系(Sony Music Artists)なのですが,レコード会社はAVEX。ここ2年くらい,アルバムをCD-EXTRAで出してCCCDを回避していたのですが,ついに逃げ切れなくなったのでしょう。
AVEXは「今後は例外なく全アイテムをコピーコントロールCDでのリリースにする」という方針に切り替えたらしく,今年の6月に出たシングルからはついにCD-EXTRAで出すのもダメだということになりました(詳しい話はこの辺に)。

で,今回のアルバム。CCCDとアナログ盤(!)と両方で出すことになったのですが,収録曲が微妙に違ったりしてまったく同じアルバムではないのです。また,CCCDでは買いたくないというファンのために,ダウンロードサイトでも全曲購入できるようにしていたりと,スタッフ側の苦労がにじみ出ている状況だったりするのですが…。

カーネーションの公式BBSで,チーフマネージャーの富永氏が

「カーネーションへの想いもそのくらいかと、ずいぶん情けなくガッカリさせられた発言」

cccdに反対であるということを表明するのにあたっては、作品を買わないということではなく、カーネーションへのおひねりと思って作品をお買い求めいただいた上で(もちろん聴く聴かないはお任せいたします)、レコード会社に対して、手紙、メール、書き込みなどで直接そのお気持ちを伝えていただけると、ボクらはありがたい」

という発言をしちゃったんですね。その後アーティスト本人までBBSに登場して,収拾に努めたんだけど
「おひねりとはなんだ」
「もうカーネーションなんか聞かない」
とBBSが荒れてしまって,ログが流れて,現在直接マネージャー氏の発言は読めなくなっている状態。うう〜む…。


CCCD問題についてはホント,いろいろ話を聞けば聞くほど,単純に「CCCD出すアーティストなんて聞かない!」とは言えなくなってしまう。(でも結果としてはCCCDだと滅多に買わないので,ほとんど非買運動をしているに等しいんだけど)
マネージャーを始め,現場の人たちはさぞツライだろうなあと。レコード会社に最後通告をだされて,それでもメジャーにいるために苦渋の選択を迫られたのだろうことは容易に想像がつくし。

それにしても…。ボーカル直枝氏の
「しかし、CCCD問題についてはいつも迷惑かけてるよなぁ。すまん。」
の一言が切ないです。
アーティストはこんなこと心配しないで,音楽のことだけ考えてればいい時代が早く来るといいのにね。

参考:カーネーション公式サイト