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主に東京の東側で暮らしている私の日々を、ごはんやおやつの話を中心につづります。ayanoのblogなのでayanolog。夏の間はかき氷専門ブログ「トーキョーウジキントキ」もやってます。2013年10月に、はてなDiaryからHatena Blogへ引っ越してきました。

ガラスの仮面、完全ノベライズ!?「チョコレートコスモス」恩田陸

チョコレートコスモス
恩田 陸
毎日新聞社 (2006/03/15)

今回は恩田陸の長編小説「チョコレートコスモス」をご紹介します。
人気作家の恩田陸、実は私、読むのはこれが初めてです。
子役の頃から演技力に定評があって、今一番注目の若手女優である“東響子”と、大学に入ってから演劇を始め、だれに指導されるわけでもなく天才的な演技を見せる“佐々木飛鳥”。この若い女優二人が主人公の演劇ドラマです。

1人が芸能一家に育ったサラブレッド、もう1人が演技経験はほとんどない天才少女……といえばもうやっぱりだれでも「ガラスの仮面」を思い出さずにはいられないわけで。ガラスの仮面でいうと、響子が姫川亜弓で飛鳥が北島マヤに当たります。漫画「ガラスの仮面」を小説にした……といったら作者に怒られそうですが、ガラスの仮面のノベライズ、といってまずければ、シチュエーションを借りて小説化といえばいいのでしょうか。

マンガと一番違うのは、「どうして飛鳥は天才的な演技ができるのか?」の理由付けがしっかり語られているところ。ガラスの仮面では「だってマヤちゃんは天才だから」という理由ですべての奇跡が突破されていましたが(いや、あれはあれで好きなんだけど)、さすがにこれは小説なので、そこのところの理由付けにたっぷりページが割いてあり、納得させられてしまいます。

けっこう長い小説なんですが、すっごく面白いです。ガラスの仮面が好きな人なら、読み出したら止まらないはず。かくいう私もそのクチで、本をカバンに入れて、買い物に行こうと出かけたところ、本の続きがきになって喫茶店に入り、買い物するのをやめて読みふけったくらい(笑)。ぐいぐい引き込まれて、1日で読み切っちゃいました。うう〜、続編が読みたいよ〜(いえ、話はちゃんと完結してるんですけども)。

ところで最初に書いたとおり、東響子は芸能一家に育ったサラブレッドなわけですが、本書には従姉妹でやはり若手女優の「宗像葉月」というキャラクターが登場します。この葉月は“最近めきめき力をつけてきた実力派”という設定で、ストーリーに絡んできて面白いんですが、これを読んでいて思わず連想したのが「葉月=寺島しのぶ」。もちろん、「東響子=松たか子」です。でも、飛鳥が誰になるのかは思いつかなかったんだよなあ……。

と、そんなわけで「チョコレートコスモス」、ガラスの仮面が好きだった方には超オススメです。読んでみて&感想教えてくださいまし。



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