日本史上の人物で一番好きなのは大久保利通、大河ドラマで一番好きだったのは「翔ぶが如く」、と以前にも書いた記憶があります。幕末&薩摩好きの私、当然今年の「篤姫」も毎週観ております。放送が始まる前に原作も読了。
去年の夏に鹿児島に行って知ったのが、薩摩独特のお菓子の数々。篤姫の原作&ドラマのなかにも、いくつか薩摩のお菓子が登場します。例えば先週放送分では、篤姫が江戸に行き、御台所になることを尚五郎が茶屋で聞かされるシーンがありましたが、このとき尚五郎が食べていたのが「両棒餅(じゃんぼもち)」。これについては以前書いたのでそちらをどうぞ→☆
そのほか原作には、将軍家定が自ら、篤姫のために「ふくれ菓子」を作ってくれるというエピソードがあります(ドラマ版にこのエピソードが入ったとしても、放送はかなり先の話になりますが)。残念ながら写真を撮り忘れちゃったんですが、ふくれ菓子というのは蒸しパンのようなお菓子。黒砂糖が入っているので色が黒っぽく、パンだけのものもあるし、あんこが中に入っているものもあります。ロールケーキ風にあんこを巻いているのも見かけたなあ。江戸育ちの家定は当然ふくれ菓子など食べたことはないのですが、篤姫から話を聞いて「こんな感じのお菓子ではないか?故郷が懐かしかろう」と言って作ってみてくれる、という“ちょっといい話”です。
もう1つ、ドラマに出てこないかなーと楽しみにしているお菓子がこれ。
写真で見るとなんだか変な物体ですが、“あくまき”といいます。写真は、茶所・知覧でいただいたミニあくまき。買って帰ると1つ150円、お茶といっしょに農家の軒先でいただくと200円でした。お茶はもちろん知覧茶。私、知覧茶ってこのとき初めて飲んだのですが、かなり気に入ってしまって、その後何回かリピートしています。
さて、あくまき。もともと私はこのお菓子の存在を「クッキングパパ」で知ったのですが、かなり変わった作り方なのです。
餅米を竹の皮に包み、それを灰汁(あく)につけておきます。その後、灰汁で数時間餅米がプルプルになるまでゆでる、という食べ物。お餅の一種だと思っていただけるといいのかな。あくまき自体には甘味は付いていなくて、写真のようにきな粉と砂糖をかけたり、黒蜜をかけたりして食べます。写真は“ミニ”あくまきなのでこのサイズですが、本当は細長く作っておいて、たこ糸を巻き付けて食べやすい大きさに切り、食べるのが普通だそう。
もともとは薩摩藩の兵士が食べていた保存食なのだそうですが(だから何日ももつ)、今では節句のお菓子として仕込むのだそうです。これ、すっごくおいしかったんですよね〜。原作ではあくまきが登場するシーンはたしか無かったと思いますが、ドラマの中で出てこないかな〜なんて思いながら観ています。
篤姫、第一回目の放送を見たときには宮崎あおいが可愛すぎて、「篤姫というよりはあんみつ姫?大丈夫か?」と思ったのですが、そんな心配は杞憂だったようで、視聴率も絶好調なのだとか。めでたい、めでたいんだが……
大河ドラマというよりはあれ、朝の連続テレビ小説だよなあ。長塚京三と樋口可南子のやりとりはホームコメディの王道を行く演出だし、宮崎あおいと瑛太も青春恋愛モノ?って感じだし。それに、篤姫がけっこう大きなこと(身分が高い者と低い者がいるのはなぜか、とか)で悩むわりには、母の一言で毎回あっけなく解決するのも気持ち悪いんだよなあ。まあ、ホームコメディだと思って観れば面白いんですけどね。
だけど、見てるとどーーーーーも、ドラマのディテールが気になるんですよねえ。まず薩摩弁。西郷吉之助も大久保正助もあれじゃまるで標準語!もっとバリバリの薩摩弁をしゃべってほしい……(涙)。あと、示現流のけいこはやっぱり、「チェストーーー!」と叫びながらやっていただきたい!
ほかにも、島津斉彬という最も身分が高い人がいる場面なのに、殿よりも尚五郎や姫が上座に座っているのはおかしいだろうとか、どうしてその話を知らないはずの人が尚五郎に向かって姫の江戸行きのことを話すのかとか、その着物の柄は幕末の薩摩にはないだろうとか、かなりの頻度で気になることが出てきます。ううー、ムズムズするよう〜。
しかし、なによりも悲しいのは、大久保利通役の原田泰造の演技が中途半端に上手くて薄っぺらいことなのであった(西郷隆盛も同じく)……やっぱり鹿賀丈史は、西田敏行は偉大だったんだなあ*1。そんなこんなで最近は、翔ぶが如くの完全版DVDをいつ買ってしまおうかと、毎週のように悩んでいる状態です(^^;;;;
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