岡本太郎は何をした人なのか
岡本太郎「明日の神話」の恒久的な設置場所は渋谷に決まった。渋谷では、JRや地下鉄から京王線に乗り換える途中の広い壁に設置される予定だ。一日ものすごい人が明日への神話の前を行き交うことになる。最後に静かに明日への神話を観たい、という人は、今のうちに木場の東京現代美術館へ行くことをオススメする(6月29日までの特別公開)。
morioさんも書かれているが、テーマを考えれば、設置場所には広島が一番ふさわしいと思う。岡本太郎の代表作である太陽の塔と一緒に見学できるという見地からいけば吹田市も悪くない。しかし一番理由がなさそうな「渋谷」に設置されることが決まってしまった。
「明日の神話」誘致委員会の公式サイトに、岡本太郎のプロフィールページがある。以下引用。
「岡本太郎は1911年に生まれ、1970年、大阪万博のシンボル「太陽の塔」を制作。その名を世界へ知らしめました。その後の活動は芸術家としての枠を超え、文筆や講演などを通して社会へ問題提起を行い、出演したテレビCMではさまざまな流行語も残し、マルチな才能で異彩を放ちました。」
作者の紹介がこれだけって、あまりにひどすぎない?愛がなさすぎる。いや、愛だけじゃなく、理解も共感も尊敬もない。キャッチコピーである「ハチ公から太郎へ」もあんまりだと思ったが(ハチ公にも岡本太郎にも失礼だ)、このプロフィールには心底脱力した……。明日への神話は渋谷なんかに行かないで、このまま木場に置かれた方がまだ幸せなんじゃないか?