大琳派展〜継承と変奏〜
そろそろ終わろうかというタイミングで、上野・国立博物館(平成館)で行われていた大琳派展〜継承と変奏〜を観てきました(11月16日まで)。最近琳派流行ってるよなー、と思ってたら、今回のこの企画は「尾形光琳生誕350周年記念」なのだそうです。なるほど。
仕事がなかなか終わらなくて徹夜明け、ちょっとハイな気分で観てきました。開場と同時に入ろうと思ったんだけどちょっと家を出るのが遅れてしまい、東博に着いたのは朝9時45分。それでもチケットを買って中に入ったら、入り口の前にズラリと人が行列して「入場10分待ち」と言われました。んー、やっぱりこういうのは始まってすぐに行かないとだめね……
今回は、本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳、尾形乾山、酒井抱一、鈴木其一の6人の作品をバランスよく見せるというのがポイントで、中でも宗達、光琳、抱一、其一4人の「風神雷神図」が勢揃いするというのが目玉だったのかな。とはいっても私、其一以外の3人の風神雷神図は前に出光美術館でさんざん観ているので、今回は大好きな酒井抱一を堪能しようと思っていました。
で、感想。やっぱり抱一(が描く草花や虫、鳥)はイイ!!
東博・平成館の展示会場(2階)は、第一・二会場と第三・四会場の2つに大きく別れています。結構会場は広いので、片方見終わるころには少しくたびれるんですよね。今回の場合、多分古い順に展示するから酒井抱一は第三・四会場だろうと思い、エスカレーターを上がったら脇目もふらずに第三・四会場へ。これが大当たりでした。
少し待ったとはいってもまだ朝早い時間なので、頭から見始めた人はほとんど第三・四会場までたどりついていないのです。なので、空いている中で存分に抱一を見られた〜♪ やっぱり「夏秋草図屏風」は素晴らしい。そして、意外とグッと来たのが小袖でした。
今回は絵だけじゃなくて、焼き物や塗り物などもいろいろ展示されていたのですが、そのなかで「小袖」があったんですよ。光琳と抱一だけだったと思いますが。江戸時代の娘さんたちが「この小袖、いいわぁ〜」とうっとりしていたのかと思うと、ちょっとほのぼのしちゃいました(笑)
あと、光琳のデザインである「光琳模様」がたまらない感じ。浜千鳥とか、極端にデフォルメした波の絵とか、なんか自分が高校時代くらいまで描いていたイラストを思い出す……光琳模様たっぷりの御重とか、かぶりつきで観ちゃいました。はぁぁ、楽しかった。
徹夜明けも手伝って、かなりハイテンションかつじっとりと疲労した体で見終わった大琳派展。終わって外に出ると、行列はさらに伸びて、40分待ちになってました。