一目あなたに逢いたくて(はぁと) 美玉屋「黒みつだんご」
初めてその名を知ったのは、去年の秋のこと。私も大好きな目白「志むら」とともに、あんころりんさんが衝撃を受けたお団子、として紹介していたのが京都の「美玉屋」でした。それからずーーっと、ほんとにずーっとここのお団子が気になり続けてました。もう半年以上か……。
今回京都に行くことになって、行ってみたいお店として真っ先に思いついたのがここ。
念願かなって、ここのお団子をいただくことができたのでした。う、うれしい〜。
しかし美玉屋さんにたどり着いたのは、豆餅を食べ、みたらし団子を食べ、クリームあんみつを食べたあとのこと。いくらなんでももう甘いモノは食べられない……というわけで、その後1日中お団子を持ち歩くことになったのでした。
貴船でのんびり川床して、祇園を夜のお散歩して、宿に戻ってきたのは日付が変わるちょっと前くらい。しかしお団子には「本日中にお召し上がりください」と書いてある。いや、書いてなくたって、まっとうなお団子ならその日のうちに食べなくてはいけないのは当たり前。
ようやく出会えた美玉屋の黒みつだんご、あまりに嬉しかったので包みを開ける前に、折り鶴を載せて記念撮影。限りなくギリギリな「本日中」ではありましたが、部屋のポットでお湯を沸かして、真夜中のティータイム開始です。こんなこともあろうかと、家から持ってきたティーバッグでお茶を入れて準備OK。
さて、いよいよパッケージをあけませう。
これだよこれ〜。あんころりんさんのところで何度も見たパッケージ。この手書きの文字も何度写真で見たことか……(感涙)。
わたし、あなたに一目逢いたかったの、とまるで恋愛小説のせりふのような。いや、本気で片思いだったからこのせりふも間違ってないよ。
開けるとこんな感じ。ばら売りはされていなくて、10本単位。10本で950円だったかな?
#ごめんなさい、私の技量ではこのお団子をおいしそうに撮ることはできないっす……。見た目より、断然おいしいのだけれど。
このお団子はかなり変わっているのです。お団子のまわりに黒蜜がまぶされているんだけど、蜜がくずで柔らかく固めてあるのです。お団子をくるむ布団のような感じで、量感たっぷりにふるふるとまといついています。さらにその周りには、たっぷりの香ばしいきなこが。団子+黒蜜+葛+きなこ! 好物の四重奏ですよ、たまらないですよ……。
そんなにたまらないお団子だったんですが、やはり心残りだったのは、できたてを食べられなかったこと。さすがにきなこが水分を含んでダマっぽくなっていました。その分蜜がちょっと重くなっていたかも……。
ホントはきっと、蜜はやわやわできなこは香ばしいのだろうなあ。深夜に食べてこのおいしさなのだから、できたてはさぞおいしいのだろうなあ……と、うれしいけれど申し訳なく、無理矢理にでも昼間食べればよかったと後悔の念もわいてきたりして、なんとも複雑な気持ちでおだんごを平らげたのでした。
ああ初恋のお団子くん、私は京都まで行っておきながら、あなたの本当の実力を知ることができなかった大馬鹿者です。次会うときは絶対、できたてを食べるからね……(まだ行く気なのか?)
美玉屋(みたまや)
住所:京都市左京区下鴨高木町バス停西入ル 電話:075-721-8740
営業時間:9:30AM〜7:00PM