トーゲーデスカ?アンミツデスカ?「天引」
豆大福食べて、そのまま団子に突入して……と甘いモノが続き(おいしいんだけどね)、甘みリミッターが発動しかけていたときに、Mさんが突然言いました。「クリームあんみつ大好き! あらゆる甘いモノの中で一番好きかも……」
もう前後がどんな文脈だったか忘れましたが、「甘いモノが続くときっついなー」と思いながらお団子食べてたときだったのでビックリ。驚きつつもつい好奇心にまけて、つい、私は言ってしまいました。「あのー、すっごくおいしいクリームあんみつのお店があるっていったら、行きますか……?」と。
Mさんの答えは「いく!」。甘いモノが好きではないKさんはまるで化け物でも見るような顔でしたが、「ランチもあるはずだから」と説得して散歩散歩。けいぶん社書店の前に訪れたお店で食べたクリームあんみつがこれです。
天引「海のクリームあんみつ」850円(たしか)。どうして“海の”なのかは、寒天を食べてみれば分かる、はず。
黒蜜+寒天のデザートは好きなので(一番好きなのは豆かん……ってそれは余談)よく食べるんですが、ここまで風味のいい寒天はなかなか食べられないです。理由は、棒寒天や粉末の寒天を煮溶かして作るのではなく、テングサを直接煮込んで寒天を作っているから。
型に流した寒天をサイコロに切らず、大きなスプーンですくって盛りつけているのも珍しい。ちょっと食べづらいけど、ギザギザな断面に蜜がよくからむし、寒天のぶりんとした独特の弾力を堪能できるし、これは良いなぁ。
店内には大きな器にテングサが山盛りになったディスプレイがあり、この寒天がテングサから直接煮て作ったモノであることをアピールしています。黒板にかかれた口上によれば
・寒天……伊豆大島の最高級テングサを2種類使用。8時間鍋でじっくり煮込んで、できあがったのがこの寒天です。これが当店自慢の海の香りがする寒天です。
・小豆…丹波大納言小豆を使用
・黒糖アイス…沖縄県波照間島産の黒糖を使用した自家製アイスです
・黒蜜…沖縄県波照間島産の黒糖を使用した黒蜜です
・白玉…埼玉県戸田市産の白玉粉を使用。もちもちとした弾力ある白玉です
・きなこ…丹波産
とのこと。実際に食べてみて印象が強かったのは上記の寒天と、あと黒糖アイスときなこかな。いわゆる「おいしいアイス」って、乳脂肪分のコクに頼ったものが多いわけですが(プレミアムアイスと言われるモノはほとんどそう)、これはかなりさっぱりとして脂肪分少なめのアイスクリームです。昔で言う「アイスクリン」に近いかも。クリーム+つぶあん+みつでも、しつこすぎない、甘すぎないのが素敵。
きなこも風味のいいおいしいきなこでした。あと白玉も弾力があってむにむにしてて、かむと口の中が楽しい(笑)。つぶあん+アイス+寒天で食べたり、アイス+きなこ+寒天で食べたり、シンプルに蜜+寒天で食べたりと堪能しました。おいしかった♪
甘くないものも食べたかったので、うどんを。お酢が効いてるさっぱり味でした。
そうそう、タイトルの「トーゲーデスカ?アンミツデスカ?」なのですが……
これ、お店に入ったときにまず聞かれた言葉だったのです。正解は「陶芸ですか?あんみつですか?」だったんですが、一瞬意味が分からず「食事ですか?甘味ですか?」を聞き間違えたかと思ってしまった(笑)
店主がそもそも、陶芸家らしいのです。そんなわけで、ここのお店で使われている器はすべて手づくり、店でつくったもの。店の入り口のところにはろくろがおいてあって、希望者はここで湯飲みとかお皿とか作ることができます。1050円のコースでくれるねんどで、湯飲みなら3つくらい作れるそうです。うう、た、たのしそう……時間があれば、ちょっとやってみたかった。
お店の入り口はこんな感じ。ちょっと美容院みたい? いやぁ、あんみつはおいしいし、面白いお店でした。このお店、あんころりんさんのページで「本家船はしや」の話をしらべていたときに妙に気になって「行くことはないだろうけど、メモだけしておこうかな……」と住所を書き写しておいたお店だったのです。まさかホントに行くことになるとは思わなかった(笑)
あんころりん師匠、いいお店を紹介してくださってありがとうございました♪
天引
住所:京都市左京区下鴨前萩町13木村ビルB1
営業時間:11:00〜19:00、月曜休