めがね

荻上直子監督の映画「めがね」を見てきました。「めがねをかけて『めがね』を観てきました」って書いてる人、日本中に何人くらいいるのかなぁ。

まだまだ見てない人がたくさんいると思うので、ネタばれはなしで。“たそがれることが得意”な人にはとても居心地のいい映画なんだろうなあと思いながら、あまりたそがれることが得意でない私は、絶妙な居心地の悪さを感じながら見ていました。つまらないというのではないのですが、なんというか、豆の上に敷布団を100枚敷いて寝たお姫様のような気持ちといえばいいでしょうか*1。

前作「かもめ食堂」に引き続き、食事シーンが実においしそうなこの映画。途中、もたいまさこが作る絶品のかき氷を小林聡美らが食べるシーンがでてくるのですが、このかき氷が個人的にはちょっと“惜しい”。

撮影ロケをした、おそろしく美しい海と白い砂のある島は与論島。与論島といったら、沖縄の目の前に浮かぶ島（ホントは鹿児島の離島だけど）。私は与論島に行ったことがないので、与論島のかき氷も食べたことがないんですが、ここはぜひ、沖縄式のかき氷にして欲しかったなぁと思って。きっと、与論島と沖縄は同じかき氷じゃないかな、って。

トーキョーウジキントキにも書きましたが、沖縄では「ぜんざい」といったら「氷ぜんざい」すなわちかき氷を指すらしいのです。彼の地でぜんざいといえば、小豆じゃなくて金時豆を黒糖で煮たもの。

もたいまさこが作るかき氷、何味なのかなと思ったら氷あずきなんです。透明な器の下にあずきを敷いて、その上に氷をふわふわとかいていくシーンが印象的。このあずきが、金時豆だったら個人的にはそれだけで高感度200％アップだったのに、という、かなり勝手な願望でした。本筋と関係なくてすいません（笑）

「バーバー吉野」を観て「なんかいいなあ」と思い「かもめ食堂」でかなりガツンとやられてしまった私なのですが、今回はちょっと好みではなかったみたい。でも次回作も楽しみです。

余談：完璧に個人的な趣味ですが、薬師丸ひろ子が出てくるシーンにニヤニヤしてしまいました。いやー、好きなんですよ薬師丸ひろ子。女優さんとしても歌手としても昔から好き。この映画でもかーなーりー、良い味出してました。

*1:あの童話はあまり好きじゃないんだけどまあいいや