原美術館でやなぎみわ展
品川の原美術館に初めて行ってきました。目的は、やなぎみわ展「無垢な老女と無慈悲な少女の信じられない物語」。
やなぎみわって、エレベーターガールの人だよなあ、くらいで、何の前知識もなく行ったのですが、いやー、面白かったです。
展示されていた内容は、2シリーズあったのかな。
1つは、グリム童話や「エレンディラ」(←これ読んだことない)をモチーフにした、室内劇風のモノクロ写真。「ヘンゼルとグレーテル」とか「赤ずきん」とかむっちゃ怖い。「ラプンツェル」不気味。
「えーとこれってどんな話だっけ…」と思いながら見ました。1メートル角の大判写真が、1つの物語につき1枚ずつ展示されています。
ハイコントラストな光沢プリントなのも良かったなあ(ゼラチンシルバープリントっていうのかな?)。モノクロだから当然、少女の肌はより白く、血は深い黒で描かれるわけですが、コントラストの高いプリントのおかげで、それが非常に印象的でした。
最後にショップでカタログを見たんだけど、こちらはざらりとした紙にコントラスト低めで印刷されており、ちょっと残念な感じでした。
もう1つのシリーズは「砂女」。写真とムービーの展示。これもモノクロで、なんとも強烈な印象を残すものでした。
砂漠に住むテントをかぶった老婆、顔も見えなくてテントから手と足だけがニュッと出ています。荒野に住む砂女と出会った話を、祖母から聞かされる少女。外国人がローマ字を読み上げているような、たどたどしくて変なイントネーションのナレーションが今でも耳に残っています。
#砂女を見て、何となく安部公房の「箱男」を連想。いや、ちょっと違うんだけども…
ところで原美術館って初めて行ったんですが、御殿山というか、ソニーの近所なんですねえ。やなぎみわ展のほかに少し常設展示もありました。「奈良美智のアトリエ」良かったなあ。
こぢんまりした白い洋館。庭にも作品が展示されていました。作品は撮影禁止なので、庭の写真をぱちりしたのが右上の写真。

こちらは併設のカフェで飲んだレモネード。なんと赤い部分は赤ワイン…飲んだ後、酔い&頭痛に悩まされたのでした。
原美術館(WEB)